相手方に相続放棄を促し相続財産全てを取得した事例
相続財産 | 不動産 預金 |
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依頼者の被相続人との関係 | 子 |
相続人 | 兄弟姉妹 |
争点 | 相続の有無 |
担当事務所 | 東京法律事務所 |
- 結果
- 【依頼前・初回請求】相続の意向不明。
- 【依頼後・終了時】相手方相続放棄。
事案の概要
相談者の方は相続人、被相続人は母で、他の共同相続人は父親違いの兄弟でした。相手方は出生後すぐに養子に出されたことから被相続人とほとんど関わりがない上、相談者と一切の面識がありませんでした。
この度、被相続人である母が亡くなったことから、相談者において、相続手続きの準備をしていたところ、戸籍を確認し、被相続人に相談者の方以外の子がいることが発覚したとのことでした。
相談者はその事実に驚愕し、どうしたらよいか分からず、今回相談いたりました。そして、相談者としては、異父兄弟とはあまりもめずに淡々と相続手続きを進めたいということで、ご依頼をいただきました。
弁護士の対応
まず、相手方の相続の意向が明らかでなかったことから、お手紙を出すことにしました。そうしたところ、相手方から連絡があり、「自分は被相続人のことを全く知らない。したがって、相続の意向はありません。」との回答を得ました。
そこで、当方としては、相続しない意向であるなら相続放棄をしたらよいと伝え、相手方が相続放棄をすることになりました。相手方が相続放棄をすれば、相続人は相談者1人のみになり、相続手続きがかなりスムーズになることから、相談者の方も納得されました。
もっとも、相手方から自分の母がどのような人物であったのか、自分のルーツを知りたいとのお話がありましたので、当方から相談者の方にご説明し、被相続人の写真やこれまでの生い立ちに関する資料を作成いただくことになりました。
解決結果
被相続人の遺産分割については、相手方の相続放棄によりその必要性がなくなり、相談者の方の単独で相続するという形になりました。したがって、相続手続きに相手方の協力が一切不要となったことから、相談者としては大変満足されていました。
また、相手方についても、相談者の協力もあり、自分の実母がどのような人物であったのか知ることができたということで大変感謝されました。相続手続きにおいては、紛争が激化したうえで、長期化し、骨肉の争いとなる傾向にあります。中には本ケースのように全く面識のない者同士が相続人となることもあります。
ただ、一応は親族同士であり全く赤の他人ということではないのですから、円満かつそれぞれが納得できる解決したいところです。そのような相続人同士パイプあるいは調整役として、弁護士としての役割を果たすことができたのが本ケースであると思います。
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